〈ランチタイム ミニコンサート〉2017年6月15日(木) ミニレポート
『クラシカロイド』にハマってからというもの、動画サイトやCD、テレビ番組等でクラシック音楽を少しずつ聴いてきた私。できれば生演奏を聴いてみたい、と考えるようになりました。それこそショッピングモールのイベントや大学の学園祭等で通りすがりに耳にしたことはあるのですが、本格的なものはこの年齢になるまで行ったことがなかったのです。いきなり大きなホールで交響曲、というのはハードルが高いので、もっと気楽なものはないかな?と探したのがこちらです。
六花亭の〈ランチタイム ミニコンサート〉、どなたでも参加無料なんですよ。事前申し込みも不要で当日でも思い立ったらすぐに行くことが出来ます。ドレスコードも特になし。何よりうれしいのは、「幼稚園の子供のお迎えに間に合う時間帯」に開催しているということ!本当にありがたいです。定期的にこのような企画をしてくださる六花亭さんに深くお礼申し上げます。
(※居住地がバレますね。はい、私はこの会場に地下鉄で行ける場所に住んでいます。)
会場の「ふきのとうホール」は、以前落語会で一度だけ訪れたことがあります(大人気の会なので抽選、4回目の正直で当選したときに)。小さなホールですが、音響は良いと思います。
さて、本日(2017年6月15日(木))はピアニスト・秋元孝介さんによるピアノリサイタル。良い席をとりたくて早めに会場入りし、前から三列目の真ん中を陣取りました。ざっと見たところ、客層は年配の方がお友達同士でいらしているのが多い印象でした。あとは私と同じような主婦の方がお一人様で。昼休みの時間帯ではありますが、ビジネスパーソン風の方はちょっと見当たらなかったです。
開演前にパシャリ。ガラケーによる撮影であまり写真が良くなくて申し訳ありません。今回用意されたピアノ、スタッフに確認したところ「ベーゼンドルファー」なのだそう。うん、知ったところで私にはその価値はわからない(苦笑)。少しぐぐってみたところ、かのフランツ・リストの激しい演奏に耐えたピアノを生んだ会社みたいですね。なるほど。
boesendorfer.jp
曲目は、予定していた3曲に加え、アンコールであと1曲。
N.メトネル:4つのおとぎ話 op.26
J.S.バッハ(ヴィゴードスキー編曲):G線上のアリア
S.ラフマニノフ:ピアノソナタ 第2番 変ロ長調 op.36(1913年初版)
(アンコール)ショパン:ノクターン2番
演奏者による曲の合間の語りで、(アンコールを除く3曲の)テーマは「ロシアの作曲家」ということでした。あと、ラフマニノフの曲は他のバージョンも存在するそうです。2曲目と4曲目は「クラシカロイド」でおなじみの曲なので大丈夫。でも私、恥ずかしながら1曲目と3曲目、知りませんでした。メトネルに関しては名前も知らない!(←ぉぃ)なので、曲そのものについてや表現方法(※私ピアノはまったく弾けません)については何も語れません。会場にいて自分が感じたままのことを書きたいと思います。
1曲目の4つのおとぎ話。初めて聴く曲だったんですが、なんというか「うっとり」聞き惚れてしまう演奏。そして、率直に「ピアノって好き!」と思えたんですよ。たった一台の楽器なのに高い音から低い音、柔らかな音や強い音を生み出して、それらが途切れ途切れではなく流れとして音楽になるんだなって。
2曲目のG線上のアリア。原曲はもちろん良いですが、ピアノアレンジもとっても素敵です!「クラシカロイド」のムジークじゃないけど、昔からクラシック音楽のアレンジってあったんですよね。
3曲目のピアノソナタ第2番。うろおぼえながら、聞き覚えがある曲でした。全般的に速く激しい演奏で、ピアノ壊れちゃうんじゃ!?と本気で心配に。でも「ベーゼンドルファー」のピアノ強いです。私、ピアノソナタと言えばベートーヴェンの曲ばかり聴いていたので、これを機に他の作曲家のピアノソナタも聴いていこうと思いました。
アンコールのノクターン2番。1曲前のラフマニノフの激しさとは違う、ゆったりと静かな演奏。よく知っている曲なのに、涙が出てきて仕方が無かったです。声を殺してハンカチで目元を抑えました。
初めて生演奏を聴いてみて。当たり前のことかもしれないのですが、耳だけで聴くものとは違い、演奏者の動きや会場内の空気の流れ、床から伝わる振動そういった要素すべてひっくるめて「音楽」なんだと実感。いやー、生演奏って良いですね!魂を揺さぶられるのが体感できました。
今回の演奏者である秋元孝介さん、全部楽譜見ないで(時折目を閉じて)演奏なさっていました。手元は目が追いつかない程に素早く動いて鍵盤を追っていても、身のこなしは優雅で美しかったです。フランツ・リストの演奏で失神したご婦人方のお気持ちがわかります。こんなん、惚れてまうやろー!
エレベーターホールでご本人によるお見送りもあって感激!サイン色紙持ってくれば良かった…。何て声をかけたらよいかわからなくて「ありがとうございました」しか言えなかったです。
ちなみに前日には六花亭の別のホールで有料のコンサートが開催された模様。
(うわーん。ショパン好きな曲ばっかりだし、ベートーヴェンのワルトシュタイン聴きたかったよー!)
アンコールもあったので終わったのは13時近く。急いで帰宅の途につき、あわてて昼食を摂るともうお迎えでゴンス。慌ただしく日常に戻ったけれど、非日常の空間で良い時間を過ごすことができてよかったです。このイベント、都合がつく限りは参加したいと思います。
さーて、来月のミニコンサートは♪
2017年7月13日(木)
下の子が夏休みに入る前でよかった。
出演者:フモレスケ四重奏団
山本美樹子(ヴァイオリン)、對島哲男(ヴァイオリン)、
脇屋冴子(ヴィオラ)、佐古健一(チェロ)
曲目:L.v.ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第7番 ヘ長調 op.59-1
絶対行く!今度は予習して行く!
私、ベートーヴェン好きと言いつつ弦楽四重奏は今までノーマークだったので、せめてこの7番は事前にCD等で聴いてから臨みたいと思います。曲を知っていた方が余裕を持って聴ける、今回の教訓です。
今回も最後までおつきあい頂きありがとうございました。