アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログ

アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログです。「自由にしかし楽しく!クラシック音楽(https://nyaon-c-faf.hatenadiary.com/)」の姉妹ブログです。

コメント・ご連絡はすべてツイッターにお願いします。ツイッターID:@faf40085924 ※アカウント変更しました。
※無断転載を禁じます。

祝☆『クラシカロイド』第2シリーズ BD-BOX発売決定&受注期間延長、再放送決定! / 今後のブログ運営についてのお知らせ

※カテゴリートップをブックマークされているかたが多いようなので、本記事には第1シリーズと第2シリーズの各話感想のカテゴリーを付けています。

※本記事は当面トップに固定します。新しい記事をご覧になりたいかたは「記事一覧」からどうぞ。なお今後の更新は不定期になります。

nyaon-c.hatenablog.com

まずはクラシカロイド』第2シリーズ BD-BOX発売決定おめでとうございます!受注期間延長されていますので、まだ注文されていないかたもぜひご検討ください。

www.classicaloid.net

そして、本日(2018/10/04)18:55より『クラシカロイド』第2シリーズの再放送が始まります。こちらもおめでとうございます!



NHKの公式サイトでは、一度非公開になっていた「ムジークアルバム」が公開されています。今後も2つの公式サイトの動きはこまめにチェックするとよさそうです。

きっと続編があると信じています!私はこれからも『クラシカロイド』を応援します!


さて、以下は弊ブログに関するお知らせです。

  • 番組画像削除
    記事に引用していた番組のスクリーンショットはすべて削除いたしました。ご了承ください。
  • 第2シリーズの「振り返りレビュー」は当面保留
    少なくとも第2シリーズの再放送期間中は保留といたします。この機会に新規ファンのかたが増えると思われますので、マニアックな振り返りレビューがまず目に入る形は避けたいと考えました。なお、第1シリーズに関しては残り3話分を必ず書きます。
  • その他のカテゴリー記事について
    お約束していたムジコレの感想についてはいずれは書く予定です。書籍等の感想に関しては、本ブログでは比較的初心者向けのものの紹介を行い、少しマニアックな内容のものやコンサートレビューはすべて姉妹ブログ「自由にしかし楽しく!クラシック音楽https://nyaon-c-faf.hatenadiary.com/)」のほうで行います。
  • 更新は不定期に
    冒頭でちらっと書きましたが、今後は当初の週1以上のペースではなく、書けるタイミングでの更新といたします。姉妹ブログのほうの記事も少しずつ増やしていきたいです。また、ツイッターでの更新報告は特に紹介したい記事に限ることにします。

なお、このブログのカテゴリー一覧は以下の通りです。過去記事を参照する際に活用ください。カテゴリー名にリンクをはってあります。

 

再放送をきっかけに弊ブログにたどりついた皆様へ。ご訪問ありがとうございます。そして、ようこそ『クラシカロイド』の世界へ!私は『クラシカロイド』が好きすぎて、こんな感想ブログを立ち上げました。私はどこの回し者でもない一ファンに過ぎません。内容はすごく偏っていますし、褒めるだけでなく辛口のことも書いてあります。今読み返すと修正したくなる部分はありますが、その時感じた想いはそれはそれで残したいと考え、そのままにしてあります。いずれも好き勝手書いていますので、あまり深読みせず「こんな見方もあるのね」と読み流して頂ければと思います。

またこの界隈、こんな理屈っぽいのが幅を利かせているわけではないのでどうぞご安心ください。今はまだ弊ブログは検索結果上位にあがってきますが、これは更新頻度が多かったのと、今までは画像を資料的な意味合いで参照するかたがおられたためと思われます。画像は削除しましたし、更新は減っていますので、いずれは下がっていくはずです。思いがけず目立ってしまいましたが、私に影響力なんてありません。ツイッターをご覧になればわかって頂けると思います。私は本来であればアニメファンにはならなかった一介の子持ち主婦に過ぎません。こんな人間でさえも取り込んでしまう魅力と懐の深さが『クラシカロイド』にはある!と良い方に捉えて頂けましたら幸いです。

そして、リピーターを含め読者の皆様へ。本放送終了後にもかかわらず、ご愛読ありがとうございます。引き続き、ご意見はツイッターのリプライにてお願いします。また私の言葉で書いたモノについては無断転載はしないでください。そして私は文章やアニメそしてクラシック音楽については素人です。人間なので、感情もあれば時にはミスだってあります。ですので、過度の期待はしないでください。一つの綻びを執拗に糾弾しないでください。もし言いたいことがあるなら直接言ってください。合わないと思われたらそっと離れてください。なんだか神経質でスミマセン。今まで色々あったので…。好意的な大多数の皆様には本当に感謝しています。一部の人達に振り回されるのはばからしいので、悪意あるものについてはできるだけスルーするよう心がけていきます。そして私は今までもこれからも私なりのやり方で作品への愛を語っていきます!

以上、お知らせでした。これからもおつきあい頂けるかたは、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

  

※この記事は「アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログ(http://nyaon-c.hatenablog.com/)」のブロガー・にゃおん(nyaon_c)が書いたものです。他サイトに全部または一部を転載されているのを見つけたかたは、お手数ですがお知らせ下さいませ。ツイッターID:@nyaon_c

 

今後の進め方についてのお知らせ

※カテゴリートップをブックマークされているかたが多いようなので、本記事には第1シリーズ各話感想のカテゴリーを付けています。

ご無沙汰しております。久しぶりの更新が「お知らせ」記事で申し訳ありません。いつまでもだんまりを続けるのは大変心苦しいため、読者の皆様にせめて今後の更新予定をお伝えしたく、記事を書きました。

まず、第1シリーズの振り返りレビューについては、再開までもう少しお時間下さい。はっきり「いつから」とはお約束できませんが、私が心身ともにある程度元気を取り戻してからとさせてください。どんなに遅くなっても、第1シリーズ最終回の25話までは必ず書きます。また第2シリーズ以降については、第1シリーズ最終回の振り返りレビューが終わってから決めます。

そして、近いうちに番組のスクショをすべて削除いたします。今までは振り返りレビュー公開のタイミングで1話ずつ進めてきましたが、今回のように更新が滞ることがあるといつまでたっても削除が終わらないので思い切って。日を分けて少しずつ進めます。

本放送終了後も継続してご愛読くださる読者の皆様には、ご心配おかけしてしまい申し訳ありません。あ、でも「体調を崩した」と言っても、大きな病気や怪我をしたわけではなく、大したことは無いのですよ!こうして「お知らせ」記事を書けるくらいの元気は取り戻したわけですし、開けなかったツイッターも再開しようと思えてきましたし。ただ、最近自分の力を過信して痛い目にあったので「無理はしない」ことにしました。それだけです。

以上、お知らせでした。これからもおつきあい頂けるかたは、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。


さて、以下は私の近況について書きました。極めて個人的なことです。興味のあるかただけ「続きを読む」からお進みください。

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『クラシカロイド』第1シリーズ第22話 ちがいのわかるおとこ 振り返りレビュー

※2018/09/08追記:振り返りレビューは今週お休みします。23話のレビュー公開は次週以降となります。ご了承ください。

 

ご訪問ありがとうございます。まずは以下のリンクから公式サイトへアクセスをぜひ!

クラシカロイド』1期22話の感想(過去記事)は以下のリンクからお進み下さい。なお、画像は次回の振り返りレビュー公開直前に削除します。

 

nyaon-c.hatenablog.com


【感想の感想】

この回は嬉々として書いたような気がします。楽しそうでなにより。以上!…では終われません。覚えているのは、公開直後に「発達障害」に関する記述に質問が来たこと。私はよく知られた話だと思い込んでいたのですが、唐突だと感じたかたもおられたようです。デリケートな話題でもあり、もう少し丁寧に書いたほうがよかったですね。いっそ「書かない」という選択肢もあったかもしれません。でもそれはそれでつまらないかも(※私が)。もちろん、不特定多数の人の目に触れることは常に意識する必要があると考えます。かといって何もかも避けて無難にすることはないとも思っています。幸い質問くださったかたは少しお話ししたらわかって頂けました。私はこれからも書きたいことを書こうと思います。丁寧に書くのは大前提。その上で書いた以上は責任を持ってアフターフォローしていきます。放送終了後も継続して読んでくださっている読者の皆様の存在が何よりの励みです。ありがとうございます。


【新たな気付きポイント】

  • ビバ第二の人生!
  • 良い意味で期待を裏切る展開
  • ベト歌の夫婦感
  • 凧ラッパー君・シューさん
  • お話とムジークとのギャップ

ビバ第二の人生!(n回目)。前世で苦悩多き人生を歩んだベートーヴェンがこんなに現世を楽しんでいるなんて、それだけで万々歳です。歴史に名を残した音楽家たちが、第二の人生において「好きなことを思い切り楽しむ」ってイイ!別に音楽のことに限らずとも、今回のマイベストコーヒーのように何だっていいんです。6話でしたか、音羽響吾博士が「前にやり残したことがあるんなら、やってみればいいんじゃないかな?」と言ってましたが、それがバッハのような音楽の理想の形を追求するのもアリだし、ベトのように人生を楽しむ方向性だってアリ。今回のような現世を楽しむロイド達を見ていると、『クラシカロイド』は実在した大音楽家たちへの愛にあふれている作品だなと思います。そして周りはロイド達を決して特別扱いしないんですよね。だがそれがいい。聖人として崇めるよりは同じ目線に立って正直な気持ちで接するほうが、本人も周りも幸せのような気がします。

過去記事でも書いた通り、本放送直前には「もしかしてベト歌カップル成立か!?」と淡い期待を抱いたものでした。ムジーク原曲があの「エリーゼのために」で、19話で破壊力抜群な展開があって、そろそろ最終回で…今回は様々な条件が揃っています。いざ蓋を開けてみると、そんなラブ展開はなかった(笑)。ベトの「とでも言うと思ったかー!!」が脳内再生されましたから、ええ。いつも二人を隣同士にしてみたり19話で大トリのカップルになったりと、わざわざここまで伏線を張った上で、凡人の想像を遙かに超える展開にしちゃうというね。いえもう大好きですどんどんやっちゃってください!このぶっとんだ作品に予定調和なんて必要ないですから。もっと言うと、「落ち着くんだみんな」と私達視聴者に一旦冷や水を浴びせておいて、クライマックスシリーズでのあの展開ですからね。何度でも良い意味で期待を裏切ってくれて、本当に楽しい。一寸先さえ見えない怒濤の展開が次々と来る『クラシカロイド』。リアルタイムで夢中になれたことに、私は改めて感謝したいです。

そしてベト歌はいつの間にか夫婦になっていた件(※違います)。当たり前のように一緒に買い物に行き、少し高いコーヒー豆は懇願して買ってもらうなんて、もう何年夫婦しているんですか?となります。歌苗ちゃん「もうあの人には何も買わない」 あ の 人 !ハンガーでバシバシやるのはちょっとこの夫婦(※だから違う)特有かもしれませんが、歌苗ちゃんはまったく遠慮ナシなのが慣れている感半端ないです。そしてテコでも動かないベトが「よしどいてやろう」と言葉だけでも譲歩したという…鬼嫁の尻に敷かれてます?史実ベートーヴェンは望んでも結婚できなかったのは伝記マンガ等で有名な話かと思います。恋愛感情は脇に置くとしても、現世のベトに夫婦のように暮らせる相手がいてよかった。ビバ(以下略)。歌苗ちゃんは納得していないかもしれませんが。

前回のブレイク・スルーでラッパーになったシューさん。前回のラストで「調子こいて、ほんとすいませんっしたあ!」とジャンピング土下座していたので、てっきり今回は元のクラシカルな装いに戻るのかと本放送前には思っていました。普段の会話は丁寧語に戻っていましたが、ラッパー継続でよかった。せっかくブレイク・スルーしたんだもの。ベートーヴェン先輩とは違う道を行くことだってアリだと思うの。ドッジボールでリスト殿の背に隠れながらも敵チームに行った凧ラッパー君…ブレイク・スルー前ならきっとありえなかった。このシューさんの変化、1話完結型とはいえ最初からこの22話まで見続けてきた甲斐があるというもの。そして先輩が後輩の名前をまともに呼んだのって13話「ます」回くらいしか思い出せないのですが、今回はさらに呼び捨てではなく「シューベルト君」!先輩が後輩を一目置くようになったの、いいと思います!

それにしてもムジークの美しさよ…。こんなお話(失礼)だと分かった上でのクオリティの高さ、いやはや恐れ入ります。今回のエリーゼジークを聴いていると、一流アーティスト達が真剣に編曲し作詞し歌う「ムジーク」ってなんて贅沢なんだろうと改めて感じます。「無駄遣い(※褒め言葉)」と言われるくらいのお話とムジークとのギャップ、いいと思います!だってコーヒー豆をわざわざ60粒数えるベートーヴェンは、こんなに美しい曲を書く人なんですよ?つい身構えてしまう「クラシック音楽」だけれど、作曲した人は神様ではなくむしろちょっとどうかしている人。それを子供達が感じとれたなら「教育アニメ」としての役割は十分すぎるほどだと私は思います。マジレスしてしまいましたが、アニメは頭で考えずに思いっきり笑えばそれでいいんですよ。実際私も普段は何も考えず笑いながら見ています。そして『クラシカロイド』は本気のムジークを堪能できる唯一無二の作品。やはりこのまま埋もれてしまうのは惜しいです。

その他。いきなりベトの良いお声でベートーヴェン劇場開幕。スポットライト追いつかないのがじわじわくる。「カフェインロイド」紅茶やまーっちゃでもなれると思うの。小娘のコーヒーはインスタントでは?「コーヒーがなくとも絵にはなる」。目力でJKにコーヒー豆おごってもらう楽聖。そんなにコーヒー飲んだら眠れなくなりそう。アバンだけで3分超え。朝から悪人笑いベト。朝帰りリッちゃんが帰りましたよお。前回に引き続き酒が出る教育アニメ。いくら邪魔したからって女性を殴るのはどうかと。トイレまで担いでおでこに冷却シート貼って寝かせてくれたからいいか。モツとシューが混ざって豆取り合いとか楽しすぎ。二人で「きゃー」って抱き合うの最高。ベトが籠城するのにソファー使ったもんだからラグに直に座るモツとシューがカワイイ。近すぎだし仲良しでしょ?一緒にインスタントのモーニングコーヒー飲むし。畳にあぐらのベト、靴は脱ごう。ショパン部屋に通じる穴はなぜに塞いだの?シュー「ウィーン生まれヒップホップ育ちメガネのやつは大体友達」。遠回りして苦悩を増やすベト。苦労していれたコーヒーの味は格別よね。モツが落ちた1粒を持ってきて、うまいコーヒーを捨てちゃったけど。「あくまで60粒」に「?」の表情になる3人、シューさんだけ少し遅れたね。マイベストポジションが公園のパンダ遊具…お金かからないのがいいよね。アイキャッチでパンダがギコギコ揺れる音。何かあったら全員で駆けつける音羽館。ハッシーはお留守番。ハンガーで殴られたベト本気で痛そう。ドッジボール、一番辛辣なチョッちゃんも参加したのよね?6年生のみんなは夕暮れまでよく頑張った。チョッちゃんのお砂でシンボル、上手。翌朝、筋肉痛は心配なさそうなベトが日が昇るとともにムジーク発動。美しい…一体我々は何を見せられているんだろう?ベト「お兄さんに」って、「おじさん」を気にしてたらしい。逃げる子供達を追う楽聖、次は鬼ごっこのブームが来るよきっと。こんなお話(失礼)の次がいきなり「滅びの足音が聞こえる」って、いっそ今回みたいなお話を永遠に続けてください!

最後までおつきあい頂きありがとうございました。


お知らせ:姉妹ブログ「自由にしかし楽しく!クラシック音楽https://nyaon-c-faf.hatenadiary.com/)」を立ち上げました。これから少しずつ記事を増やしていきます。姉妹ブログのほうもこれからどうぞよろしくお願いします。

nyaon-c-faf.hatenadiary.com


※この記事は「アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログ(http://nyaon-c.hatenablog.com/)」のブロガー・にゃおん(nyaon_c)が書いたものです。他サイトに全部または一部を転載されているのを見つけたかたは、お手数ですがお知らせ下さいませ。ツイッターID:@nyaon_c

 

『クラシカロイド』第1シリーズ第21話 ブレイク・スルー 振り返りレビュー

ご訪問ありがとうございます。まずは以下のリンクから公式サイトへアクセスをぜひ!

クラシカロイド』1期21話の感想(過去記事)は以下のリンクからお進み下さい。なお、画像は次回の振り返りレビュー公開直前に削除します。

 

nyaon-c.hatenablog.com


【感想の感想】
個人的にこの回のいじめ描写は本当に苦手で、その気になれば苦言はいくらでも出てくるんですよ。しかし過去記事では苦言はあくまでさらっと済ませていますね。その当時はサプライズの感激を語りたい気持ちのほうが勝っていたようです。念のためお断りしておきますと、私は「好きな作品だからといって盲信し丸ごと肯定する必要は無い」と思っています。そして思ったことは正直に言います。あとはバランスですよね…。この回は肯定と否定のバランスは比較的よくできたのではないかと自負していますが、特に第2シリーズではうまく書けていない回もあります。いくら個人が趣味でやっているとはいえ、不特定多数の読者の目に触れるブログですので、バランスは常に意識していきたいです。作品への愛を語っているのに、下手に誤解を招いて伝わらなければ意味が無いですから。


【新たな気付きポイント】

  • 一度きりのサプライズ!
  • ジークと劇伴最高!
  • それにつけてもシューさんの扱い…
  • 音羽響吾博士の存在感

本放送当日まで、ムジークPもアレンジ内容もビジュアル変更も極秘。ずっとクラシカルな装いでムジークは原曲だったシューベルトが、クライマックス目前でがらりとイメチェン!こんなサプライズはシリーズ通してこの回のみです。視聴者が予測できては意味が無いので、ここまで大がかりなサプライズはおそらく一度限りになるのだと思います。初見の時に、音羽館メンバー達と同様「ポカーン」となったのを私は今でも忘れられません。だって全25話中の21話ですよ!いち視聴者としてはさすがに「慣れた」と思っていたのに、蓋を開けてみたらこちらの完敗(※褒め言葉)。事前情報が何も無いからこそのライブ感に打ちのめされました。このプロジェクトは掛け値なしで大成功と言えるのでは?いつでも視聴者をよい意味で裏切ってくれて、「ついてきたけりゃついてこい」的な駆け抜け方!やっぱり私は『クラシカロイド』が大好きです!

いつだってムジークは最高。それでもやはり言いましょう。「魔王道ムジークと劇伴最高です!」シューさんが音羽館メンバー「一人一人」と対峙するハラハラドキドキ感、「超えなきゃいけない高い壁」ベートーヴェン先輩にも臆せず立ち向かうサマも、ストーリーだけでなく魔王道ムジークがあって初めて完成します。私はラップには詳しくない上、『クラシカロイド』のお話にはやけにうるさいクチですが、そんな私でも自然にすっと受け入れられる内容と音なのはさすがとしか言いようがありません。クラシックの名曲をラップにしちゃう曲アレンジはもちろん素晴らしいですし、お話を全部読み込んだ上で「愛あるイジリ」をするために各キャラに言う内容を厳選してラップで歌える形の詩にするのも並大抵のことではないでしょう。そして出来上がった曲と詩の勢いを止めることなく「シューベルトとして」歌いあげる声優さんのプロフェッショナルなお仕事。相手や場面が変われば詩の内容も変えざるをえないため、本当の意味での魔王道ムジークが聴けるのはこの回が最初で最後になっています。ムジークPのアボカズヒロさんが作曲したアメリカスラム街のイメージの劇伴「Schubert's Boombox」もこの回のみの登場です。なんて贅沢!でも音楽アニメとしてその曲が最高に映えるベストな使い方をしているのがお見事です。

それにつけてもシューさんの扱いですよね…。多くの登場人物が動く作品において、不憫キャラやいじられキャラと呼ばれる存在が必要なのはなんとなくわかります。シューさんはメガネで真面目で、おそらくその役回りが一番ハマる人であろうことも。そして今回のいじめ描写の容赦なさはシューさんの覚醒を強く印象づけるための下敷きであることだって、頭では理解します。テレビ番組は流し見の視聴者がほとんどで、描写は大袈裟でなければ見てさえもらえない事情もあるのでしょう。それでもやっぱり私はこの回はつらいです…。割と図太いシューさんがアルケー社ビルの屋上から飛び降りようとまでするなんて、もはやトラウマレベル。もちろん感じ方は人それぞれですが、個人的にはムジーク発動までがあまりにきつくて、最後までいやな気分は消えませんでした。これはサプライズ演出とムジークが素晴らしいこととはまた別の問題です。そして、もしこの回が前例になって「このくらいならイケル」と判断され、第2シリーズでいじめ描写(ターゲットはシューさんに加えドボちゃんも)に拍車がかかったとしたなら?考えすぎかもしれませんが、この後のことを考えると第1シリーズ21話の本放送時点でいじめ描写にもっと「NO!」を強く主張すればよかったとも思います。ここで書いても仕方が無いので、せめてお客様の声をNHKサイトに投稿する形で制作サイドに伝えれば…今更言っても詮無きこと。でも私はこんな後悔はもうしたくありません。だからこそ想いは正直に言いますし、ここで書くだけでなく穏便な方法で一視聴者の意見を公式サイドに伝えていこうと思います。

そして今回は、ごくたまに切り札として登場する響吾パパが活躍しています。行き倒れのシューさんを助けてくれて、周りからずっと無視され続けていたシューさんと屋台で飲みながら話相手をしてくれて、もうそれだけで「父」!ありがとうございます!しかし響吾さんは、「シューさんを創ったこと」や「シューさんを残して研究所を立ち去ったこと」については、謝ったり理由を言い訳みたいに言ったりはしません。そこがやはり「らしい」のだと思います。天才はえてしてそうであるように、「適当に」フィーリングでやったことが何かすごい結果を生みだしただけで、そこに明確な意図や理由なんてないのかも。だから意地やプライドで謝らないのではなく、謝ることをした自覚がない。これって結局は響吾さんの天才性を暗に示しているんですよね。なんだか人を食ったような「キミも好き勝手やれば?」だって、人が生きていく上で本質的な事であり最終的にシューさんの覚醒につながったわけです。傍目から見て苛立つ言動であっても、響吾さんはナチュラルに核心を突く言葉が出てくるんですね。音羽響吾博士は出番が少ない上に、出てきた時でさえつかみどころがない飄々とした印象の人です。にもかかわらず、間違いなく「天才」であり、出てきたときは大きくストーリーが動きます。最強の切り札だから、むやみに使ってはいけないというのはすごくよくわかります。そして実在のモデルがいない音羽響吾博士というキャラを丁寧に作り込んでいるのもまた『クラシカロイド』の良さですよね、間違いなく。ちなみに響吾さんが屋台の飲食代を払わずトンズラした件については、シューさんだっておごってもらう気マンマンだったわけだから、お互い様かな?と思います。まったくの私見ですが。

その他。夜のお菓子パーティー、ポテチはパーティー開きよね。夜中の1時まで騒げるなんて、これだからニートは(暴言)。ベトは革ジャンとジーンズを脱いだだけ?シューさんにせめてパジャマを…。史実シューベルトは寝るときもメガネかけていたそう(※学習マンガネタ)。シューさんは真剣なのに、みんな笑うな。物置になっている部屋は天井の穴を塞いだら上に住めるのでは?音羽館ツアーにハッシーもちゃっかりついてきてる。リスト殿は家賃払えば何でもアリか?暖炉の上の黄色いヒヨコちゃんが大きくなってこっち見ているのは気のせい?物置部屋片付けるのは田園ロボで解決だと思ったのに、なぜに他のロイド達も参戦する?でも久々にムジーク合戦が見られてよかった。部屋は片付かないけど。シュー「どうした?私の感性?」じっと手を見る。シューさんは4話では色々な人達と絡んでいたのに、いつの間に透明人間設定になったの?アルケー社の面々、「誰か忘れているような?」バダきゅんありがとう。気のせいで片付けられたけど。飛び降り未遂を救ってくれてありがとう凧さん。ハママツからアメリカまで凧で何日かかるんだろう?シューさんが倒れて意識朦朧としているときに現れた響吾さん、ありがとうございます!響吾さんは「好き勝手」だけれど、シューさんの言うことを否定せず全部聴いてくれて、シューさんはきっと救われたと思うの。目覚めたら「勘定はたのむ」の置き手紙で絶体絶命のピンチになったけど。意思のある凧さんありがとう。でも後で必ず飲食代は払おう?台風の雨漏り、タライにアヒル浮かべたの誰?奏助は家に帰らなくていいの?モツのレインコートはレディス?「やってやる。私も、いや俺も!」一人称が変わるのが好き。ハッシーは屋根付き小屋でレインコート羽織っていて、パッド君にはビニール被せてある?シューさんは一度はいつものムジーク衣装になったのだから、まさかこの後にラッパーになるなんて思わなかったよママン…。ラッパーシューを目の前にした音羽館メンバーの中でベトが一番冷静な感じ。ハッシーの赤い帽子はムジークPとおそろい?ムジークシーンはとにかく見ましょう!ポカーンってなるの、わかる。ラッパーシューが朝帰りで、掃除洗濯を他のロイド達がやるようになったのは良い傾向。普段のしゃべりもラップなのはメンドクサイ。ソファごと外に投げ出されたら「調子こいて、ほんとすいませんっしたあ!」シューさんの三日天下。エンディング、半分に切ったアボカドが次々と下から上に。結局なぜアボカド推しだったんだろう?

 

クラシカロイド』第1シリーズのブルーレイ全8巻大人買いしました!映像と音がめちゃくちゃキレイです!ムジークシーンが美しいのは当然ですが、音羽館の床や照明に年季が入っているのまでわかります。魔王道はレコードの擦れる音や声優さん達のガヤもシャープに聞こえて、本当に買って良かったです。

 

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第2シリーズのブルーレイBOXプロジェクトもチェック!予約は9月末までですよ。


最後までおつきあい頂きありがとうございました。


※この記事は「アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログ(http://nyaon-c.hatenablog.com/)」のブロガー・にゃおん(nyaon_c)が書いたものです。他サイトに全部または一部を転載されているのを見つけたかたは、お手数ですがお知らせ下さいませ。ツイッターID:@nyaon_c

 

『クラシカロイド』第1シリーズ第20話 その名はモーツァルト 振り返りレビュー

ご訪問ありがとうございます。まずは以下のリンクから公式サイトへアクセスをぜひ!

クラシカロイド』1期20話の感想(過去記事)は以下のリンクからお進み下さい。なお、画像は次回の振り返りレビュー公開直前に削除します。

 

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【感想の感想】
この回の感想記事は今でもアクセス数が多いです。人気のエピソードなので、私の文章力は関係ないことは承知しています。中には画像を見るのがメインのかたもおられるでしょう。それらはすべて承知の上ですが、多くのかたの目に触れるこの記事で「わかったふりして何かを断言しなくてよかったな」と今つくづく思います。もちろん、なんだか中途半端な書き方をしていて居心地が悪いと感じる部分はあります。それでも、わかったつもりで決めてかかるよりはるかにマシ。これは逃げでは無く、その時点でできる精一杯の書き方です。無難に書くつもりはありませんが、わからないことに無理矢理結論を出そうとしないのも一つの向き合い方だと改めて思いました。私はつい深追いしがちなので、このことは肝に銘じておきます。


【新たな気付きポイント】

  • 伝説の疾風怒濤ムジー
  • 音楽の「意味」
  • シリアスの中のコメディ成分
  • シューさん妄想・中世風音羽館
  • 歌苗ちゃんのママンぶり

この回の疾風怒濤ムジークはもはや伝説と言っても過言ではないと思います。誰にも聴かせず一人で完結するムジークは後にも先にもこの疾風怒濤のみ。モツが皆から離れて行動した点ではハマゴン回のレクイエムもそうですが、そちらは思いっきり周りを巻き込むスタイルですからね。第1シリーズのクライマックスにおけるムジーク百花繚乱の時でさえ登場しなかった疾風怒濤。当然ながらムジークシーンを見られるのはこの20話のみです。ムジーク曲そのものの格好良さに加え、クラシカロイド・モツと17歳の恋人・モーツァルトがシンクロする美しい作画…「考えるな感じろ」の精神でどっぷりつかるのがよさそうです。後付けで色々と考察はできるとは思います。しかしきっとどれも正解ではないでしょうし、むしろ見直すたびに感じ方が変わるのは楽しいと個人的には考えます。「モツは天才だから」の一言で片付けちゃうのさえもったいない。

そもそも同じ曲であっても聴く人や状況によって感じ方は千差万別なのでは?『クラシカロイド』の「ムジーク」は曲のアレンジも映像も大胆で素晴らしいのは確か。その反面、インパクトが強烈なためある一つの解釈を強く印象づけてしまう危うさだってある気がするのです。原曲は田舎ののどかな情景を描いている「田園」が、ムジーク化により戦闘イメージが出来てしまったのが良い例です。個人的には大胆な解釈それ自体が悪いとは思いません。それに私はそんな『クラシカロイド』が大好きですから。ただ、「音楽は自由じゃなきゃつまらない」のに、自由な試みによって生まれたある特定の解釈が、結果として固定化されてしまうのは窮屈だなとは思います。その点、疾風怒濤ムジークの場合はムジークにわかりやすい効果を持たせなかった上、何も言葉で説明していません。原曲は「交響曲第25番」でモーツアルト17歳の時の作品…前情報は理解の手助けになるかもしれませんが、これだってあくまで事実のみ。音楽と映像はめちゃくちゃカッコ良くて引き込まれるけれど、制作側がその「意味」を何も説明していないところがこのお話と疾風怒濤ムジークのキモだと私は感じました。これは、制作スタッフの「視聴者に解釈を委ねる」覚悟でもあるのかもしれません。

見方によってはこの回は最初から最後までシリアスです。モツだけがイタズラで盛り上がっている一方で、周りの態度は冷ややか。モツが一人で暗いオルガンの広間で「全然知りあいじゃない」おばあさまの写真に話しかけるのも、バスケの少年を見つめる姿も、どことなく寂しいです。もちろんそれらはすべて最後のムジークシーンにつながる布石だったわけですが、もし最初から最後まで重苦しい雰囲気が続いたのならムジークシーンはさほど盛り上がらなかったかも?モツのイタズラや中世風音羽館(※シューさん妄想)やモツパニック等々たっぷりのコメディ成分が入ってメリハリがついたのだと思います。そして、例えばシリアスなお話でもクロイツェル回やジョリー回は「笑い」をオチにしていますが、疾風怒濤は本気のムジークの余韻を残したままエンディングになりました。もちろんどの回もそうなのですが、笑うところとそうでないところの緩急の付け方はさすがです。

モツをトラに襲わせ、自分達はイッツアミラクルモーニング!フォッフォー!になっている中世風音羽館。シューさんの妄想炸裂しているこのシーンは大好きです。この回限りのクラシカルな装いが楽しいし、ベトがやたら落ち着いた貴族風な話し方をするのが新鮮だし、何よりベトと歌苗ちゃんが仲良しなのがうれしい。それにしても、前回19話で「安易なカップル成立は認めない!」と息巻いていたシューさんがですよ、妄想の中でさえベト歌の仲を認めているのがすごいなって思います。シューさんはいつも先輩を見ているのに、その先輩の視線の先にいるのは大家殿だと気付いちゃったのかも?そう思うとちょっぴり切ないです。あ、でも家賃を「くだらないシステム」と一蹴する図太さはあるので、きっとシューさんは大丈夫!何もしていないのにお風呂に突き落とされたり、モツパニックでも鉄球の下敷きになったりと受難続きのシューさん。それでもみんなが動けなくなったときに「大家殿立って!」と一人で歌苗ちゃんを励ます強さがあります。凧にさらわれちゃいましたが(お約束)。

16歳の歌苗ちゃんはハマゴン回ではあくまで「大家として」の付き合い方だったのに、この回ではすっかり音羽館のママンみたいな存在になっていますね。「ご飯抜き」なんて古典的な約束事をしてみても、落ち込んでいるモツに「お好み焼き食べよう?」と声をかけるとか、子供のイタズラに向き合うおかんそのもの。モツを心配してみんなで尾行したときだって、他のメンバーが燃え尽きてもヤカンやタライが降ってきてもくじけずひたすらモツの様子を影から見守っています。モツが一人で山の方に向かうときの「帰って…くるよね?」が好きです。また、自分も食事をとらずモツの分と二人前をテーブルに用意して待っているシーンがとても良いなと思います。広い屋敷にずっと一人きりで暮らしてきた歌苗ちゃん、家族のようにわいわい暮らす居候達と出会えてよかったね。それでも住人達は家賃を払って家事もやってください!

その他。アバンはバスケ少年を見るモツ。モツは誰よりも早起きして色々とイタズラを仕込む。どれも他愛ない。シューさんは見えないメガネかけているから、モツの装飾を実は気に入ってる?みんなはどうやってあの深い落とし穴がら抜けだしたの?中世風音羽館、シューさんってば装いはいつもと大差ないのに一番テンション高い。モツ以外のロイド達でトラを買う算段、「ルー君まで!」の叫びが悲痛。リスト姐さんコワイです。歌苗ちゃんの本気の目もコワイ。奏助は当たり前のように夕飯に混ざる。隅っこで座禅組むモツが神々しい。お好み焼きの準備で小学生男子っぽい遊びをしてもOKでは?なのにみんな冷たい目。「全然知りあいじゃない」おばあさまの写真に話しかけるモツ、耳に手をあててきちんと聴く姿勢がお行儀がいいと思うの。シューさんの鼻歌が「ます」だ!オサカナになっちゃう/// 押すなよ!絶対に押すなよ!「シューくんのばか!」は当人じゃ無くても「は?」だと思う。みんなに心配されて、モツは愛されているよ。みんながシューさんを放っておくのはシューさんがしっかり者だからかも?その日からモツは毎日黙って出かけて、帰りは夜。シューさんの憶測が積年の恨み込みで格が違う。モツの鼻歌はアイネクライネナハトムジークだ。チョッちゃんは出かける前から「帰ろう」。こんな大勢で尾行したら目立つって!パッド君の百面相が面白い。機械なのに感情豊か。先輩が落ちた川はきっと浅い。シューさんボロボロなのに大家殿に手をさしのべるって男前!でも凧にはかなわない。ヤカンやタライはどこから降ってきたの?そのキノコは凡人には食べられる気がしない。モツのお散歩ではネコや花を愛でる姿も。アバンのバスケ少年…一人で頑張っているのね。歌苗ちゃんにバスケ少年のことは話したのに、自分のことはまったく語らないモツ。山に行くときも「17歳の恋人に会ってくる」。歌苗ちゃんの「帰ってくるよね?」に無言でうなずいてくれてありがとうモツ。皆さんいつの間に!?シューさんはおのれモーツァルトをどうしても犯罪者にしたいらしい。ルー君だけ「ヴォルフのやつ」ってわかっているのがニクイ。ムジークシーンはとにかく見ましょう!バッハが外の異変に気付いたね。歌苗ちゃんは自分も食べずに待っているなんて、女神だわ…。ムジークの余韻のまま、エンディングに。

 

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入手したその日に勢いだけで書いたムジコレ3のざっくりレビュー記事のリンクをはっておきます。疾風怒濤は1曲目に入っています。


最後までおつきあい頂きありがとうございました。


※この記事は「アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログ(http://nyaon-c.hatenablog.com/)」のブロガー・にゃおん(nyaon_c)が書いたものです。他サイトに全部または一部を転載されているのを見つけたかたは、お手数ですがお知らせ下さいませ。ツイッターID:@nyaon_c

 

『クラシカロイド』第1シリーズ第19話 恋すれば死す 振り返りレビュー

ご訪問ありがとうございます。まずは以下のリンクから公式サイトへアクセスをぜひ!

クラシカロイド』1期19話の感想(過去記事)は以下のリンクからお進み下さい。なお、画像は次回の振り返りレビュー公開直前に削除します。

 

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【感想の感想】
ノリノリですね。とにかく面白がっているのはわかります。もちろん細かくは色々ありますが、こんなに楽しそうなら細かいことはどうでもよくなります。ああ、この頃に戻れるなら戻りたい。作品自体を「好き」という気持ちに偽りは無くても、放送から時間が経ち続編の情報もない今の状況に「勢いが無い」のは否めないです。記事を書いたのは第2シリーズを待ちながら「真夜中のクラシカロイド」のリアタイで盛り上がっていた頃で、今とはまるで状況が異なります。続編の予定か、せめて再放送でも決まれば勢いを取り戻せるはず…これって完全に他力本願。しかし、ないものねだりをしても仕方が無いので、自分の中でどうにか折り合いをつけるようにします。


【新たな気付きポイント】

  • 何度見てもニヤけてしまう回
  • 成立したカップル色々
  • ベト歌の破壊力
  • あくまで「ムジーク空間」限定の展開
  • チャイコフスキーがもったいない

今回振り返りレビューを書くにあたって久しぶりに視聴したわけですが、やっぱり私この回は顔がニヤけてしまいます。もう何度も見たはずなのに、先の展開は全部わかっているのに、この破壊力!よい子のEテレの教育番組で、1対3とか男同士とかまさに「恋には色々あるのよ」!まあ、カップルとはいえ手を繋ぐのがせいぜいで抱きしめたりキスしたりといったオトナの展開は皆無でしたが。物足りない?とんでもないです。いつもの「ついてきたけりゃついてこい」的なお話の急展開に加え、意外な組み合わせのカップル成立や一瞬でお着替え完了のコスプレ要素やウブすぎるベト…すべてがもう楽しくて楽しくて。やっぱり私は『クラシカロイド』が大好きです!

おそらくはクラクラの仲直りと最後のベト歌を成立させるのが重要で、他のメンバーの組み合わせは何でもアリだったのだろうと推測します。それでも最初から最後まですべて面白かったのは、さすがどのキャラも一筋縄ではいかない『クラシカロイド』だからこそ。カップル成立の先陣を切ったのはモツ。お相手はレギュラーではないABC子ちゃん達で、1対3の無茶なカップリングはツカミとして十分すぎるインパクトでした。モツがうんとライトな前座を務めてくれたおかげで、大トリのベトの強すぎる想いが強調されたような気がします。歌苗ちゃんとリスト姐さんのコスプレ大会を経て、若きリビドー発露の奏助はお色気バニーリッちゃんとカップル成立。そういえばリッちゃんと奏助は隣にいることが多かった気がします。モツのときは冷静だったベトがうろたえたのは「ほんの少し意識しただけで」ハッシーにさわわれるとわかったからですねきっと。チョッちゃんとバダきゅんは同じポーランド出身で、あんな学園モノの二人三脚までしたのだから絶対くっつく…と思わせておいて、まさかのヤンキーシューに全部持って行かれました。ここまでがAパート、前半だけでもめちゃくちゃ濃すぎる展開!Bパートではご丁寧に古い吊り橋まで登場して、いがみ合うクラクラの2人が次々と襲いかかるハッシー達を細腕の腕力で撃退…なんだかんだで息ピッタリ。2人が真剣に向き合って、スワンボートで新たな旅立ちってステキよ。でも最後のライブでは舞台上でガチ喧嘩していて、キレイには終わらせないのが『クラシカロイド』。安定ぶりにかえってホッとします。

ベトがいつも歌苗ちゃんの隣にいたのは、すべてこの回を目指してきたからですね!?それにしても、まさか公式でここまでがっつりやってくださるとは!ありがとうございます。ベトのほうは最初からゲージMAXで惚れていて、必死でカップル成立しないように頑張っているのが面白すぎて。台所のシンク下に隠れてみたって、台所は絶対に歌苗ちゃんがくる場所だから!ずっと隠れていたのに、歌苗ちゃん転落の危機にはとっさに出てきて手首をガシッとか、漢(オトコ)だわ…。でもいざ歌苗ちゃんと向き合うことになったら赤面して、「頼もしいね…」の一言で昇天してしまうとか、呆けてしまってムジーク解除後も手を握り続けるとか、最高っす。一方の歌苗ちゃんに関しては、助けに来てもらうまではベトの存在を忘れていたようですし、吊り橋効果に加え「70倍惚れやすい」条件があってはじめてこのレベル。とはいえ、元がゼロならいくらかけ算してもゼロなので、少しは気があったわけですよね?いずれにせよ、ムジーク解除後は元通りで本物のおつきあいには発展しませんでした。ま、そんなに簡単にゴールインしちゃうよりは、この先もつかず離れずの距離感で夫婦漫才を展開してくれたほうがきっと楽しいと私は思います。

私は詳しくないのですが、どうやらカップリングってデリケートな問題のようですね。二次創作界隈に限った話ではなく、公式で特定のカップルが成立すると古参ファンの中でちょっとした騒動になるというのを他の作品で見聞きしたことがあります。『クラシカロイド』の今回に関してそんな話を聞かなかったのは、あくまで「ムジーク空間」限定の展開だったからなのかも。「70倍惚れやすい」条件のもと、組み合わせは何でもアリで、ムジーク空間から出たら何事も無かったかのように日常に戻っているという。そもそもアニメはフィクションですが、その世界観にどっぷりハマっているファンにとって作品やキャラを愛する気持ちは本物。ガチな展開が来たらショックを受けるのはわかります。その点今回のカップリングは「ムジーク空間」限定でしかも色々とおかしかった(褒め言葉)からこそ素直に楽しめたので、ファンとしては大変ありがたかったです。

そして今回はチャイコちゃん2曲目のムジークでした。第2シリーズまで含めてもチャイコフスキーのムジークは2曲のみです。「序曲1812年」「弦楽セレナーデ」「ピアノ協奏曲第1番」等々、子供達が聞いてすぐわかる原曲が多いチャイコフスキーのムジークが2曲だけなのは、あまりにももったいない。よい子のEテレ的に史実の掘り下げが難しいようであればいっそ史実ネタはナシで構わないので、第3シリーズ以降はもっと積極的にチャイコフスキーのムジークを出してください!お願いします!

その他。チャイ「信じてたら質問しなくね?」ごもっとも。仲良しアピールするバダきゅんの表情が無理矢理感。「しばらくおまちください」放送事故w ハシビロコウが2羽。この頃は三弦じゃなく運転手がハンドル握ってるのね。バッハ様お疲れっす。お説教まで音楽用語っす。音羽館に置き去りとか、動物園の前にペットを捨てるのと同じ感覚?「なじょしてー!」チャイコちゃんかわいい。ムジークカッコイイ。でも鼻水きちゃない。なんてイケボなロットバルト。チョ「ハッシーだよね?」冷静すぎ。歌「まさか大きすぎ」大きいの好きね?シューさんは「ロッテンマイヤー」をどこで知ったの?バスローブのリッちゃんのお尻ぷりぷりが好き。リッ「恋には色々あるのよ」至極名言。リッ「子猫ちゃん!いつの間にそんな用意を?」わしもそう思う。ギレドルカナナは「やってらんない気分」の鼻歌なら上手。よく女子のビンタが炸裂する番組だ。シューさん手!手!奏助はやっとお目覚め。JKの婦警姿とかグラマラスな姐さんのバニー姿とか、確か子供向け教育番組のハズ。ベト青くなってるよ。「橋広学園体育祭」校舎側にある大きな絵は鱒だったりする?「2-2 ショパン」「1-2 バダ」ゼッケンの文字が太い。雨の中の小犬があざといけどカワイイ。小動物に優しいヤンキーシューはもっとカワイ(ry 。バイクはHOODAって、ここはやはりYA○AHAのほうがよいのでは?シンク下の扉を開けてベトがいるとか普通思わないよ。体操座りの手が膝小僧に。難しいこと言ってもウブすぎて真っ赤になって「見るな!」って扉を閉めて、もうなんなんですか!クラクラの2人はほっぺがよくのびるね。バッド君の「白鳥の湖」紙芝居の絵が美しい。「吊り橋効果」を知って俄然張り切る奏助。チャイコちゃんとバダきゅんはやっと腹を割って話せたね。ラスボスの巨大ハッシーまでやっつけて、小柄なアイドルが腕力強すぎでしょ…。スワンボートのハートのハンドルがイイね。転落した奏助が不憫。歌苗ちゃんの危機に即駆けつけるベトって、歌苗ちゃんセンサーがあるよねきっと。この2人の温度差とか一瞬でも歌苗ちゃんが本気で惚れたとことか、もたなくてショートしたベトとかこの一連のシーンは永久保存版。バスローブ姿だったリストさんが着替えてメイクもしているから、ムジーク解除後それなりに時間が経っているのに2人はお手々繋いだまま。フリーズから帰還して芸術を叫ぶ先輩を誰か気にとめてあげて。ハッシーに踏まれた気絶中の奏助のことも心配してほしい。クラクラの2人は舞台の上でもめてギャン泣きするとか、たぶん芸じゃないけどお客にはウケてる。バッハ様の「あれ?」オチ。音楽用語じゃないっすね?

 

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 一本前の記事でPMFコンサートのレポートを書きました。よろしければそちらもお読み下さい。


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パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)(2018年7月) レポート

www.pmf.or.jp

世界の若手音楽家を育てる国際教育音楽祭・パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)。毎年札幌で開催されている音楽祭です。今年2018年は創設者であるレナード・バーンスタイン生誕100年にあたるそう。私は札幌に住んで12年以上になりますが、PMF関連のコンサートに足を運んだのは今年が初めてです。今回は私が聴いた4つのコンサートの簡単なレポートを書きます。例によって基本「よかった!」のみの素人コメントであることをご了承ください。なお、ひどい間違いは指摘くださいませ。


PMFウィーン演奏会】2018/7/12 札幌コンサートホールKitara 小ホール
オーディションで選ばれた若手音楽家たちだけでなく、彼らを指導する教授陣によるコンサートも行われています。その一つである「PMFウィーン」は毎年人気の公演らしく、今年も早い段階で前売り券完売になっていました。ところが当日になって当日券が出ることが分かり、急遽行くことに決めたのです。しかも前から3列目の中央よりの良い席にあたり、とても恵まれていました。私は室内楽では演奏者の手元を見たいので、選べるのでしたら前のほうの席を選ぶ派です。

正直もう演奏に圧倒されてしまって、私はその場にいるのが精一杯。「演奏が上手」なんてそんな陳腐な表現では言い表せない、とにかくあんな音は初めて聴いたんです。当たり前かもしれないけれど、弦楽器特有の「いやな音」はまったくせずどの音も耳に心地よく、休符はビシッと揃う。私が休符に音楽を感じ取れたのは今回が初めてで鳥肌モノでした。なので一音も漏らさず聴き取ろうとただただのめり込み、余裕は無かったです。しかしお詳しいかたのレポートによると、ごくおおざっぱに言うならどうやら第1ヴァイオリンの力業で進めていた(という趣旨だと理解しました)らしいです。言われてみればそうかも?とは思いますが、私はキュッヒルさんの演奏に一目惚れしたので、むしろ主張する第1ヴァイオリンに喜んでついて行こうとしていました。もちろんどのパートのかたも素敵な演奏でしたよ。こんな演奏ができる一流の演奏家の皆様が、若い音楽家の指導をしてくださることに感謝します。ちなみに私は天体の音楽とブラームス以外は初めて聴く曲でした。

出演
PMFウィーン(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団メンバー)
 ライナー・キュッヒル(ヴァイオリン I)*
 ダニエル・フロシャウアー(ヴァイオリン II)
 ハインツ・コル(ヴィオラ)**
 エディソン・パシュコ(チェロ)
 ミヒャエル・ブラーデラー(コントラバス
 アンネレーン・レナエルツ(ハープ)
* 前ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスター
** 前ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団首席奏者

プログラム
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第19番 ハ長調「不協和音」K. 465
出だしでいきなり驚かされて、第一印象は「これは私が知らないモーツァルト」。「不協和音」と言っても耳に触る変な音ではなく、「いつもと違うけどインパクトがある音」と感じました。目の前で演奏を聴くとそれはそれは迫力があって、病院の待合で静かに流れているタイプとはまったく異なるモーツァルトでした。

◆ランナー:弦楽五重奏曲「モーツァルティステン」作品196
コントラバスが加わり5人での演奏。配布された解説によると、作曲家ヨーゼフ・ランナーはヨハン・シュトラウス一世のライバルと称された人物だそう。モーツァルトのオペラから旋律を借りて構成しているこの曲、もしかするとモーツァルトがウィンナ・ワルツを書いたらこんな感じになったのかも?と思えるような曲でした。私は「夜の女王のアリア」っぽい旋律は何となくわかったものの、他は出典がわからなくて少しくやしかったです。

◆ヨーゼフ・シュトラウス:天体の音楽 作品235
コントラバスにハープも加わり6人での演奏。こちらは以前オーケストラによる生演奏を聴いたことがあります(「Kitaraあ・ら・かると 2018(2018年5月) レポート」)。今回は室内楽。中央に配置されたハープが見かけも音色も華やかで、私が想像するウィーンらしさが最も感じられた演奏でした。奏者の皆様がにこやかな表情で演奏しながら身体を揺らす場面もあり、楽しい時間でした。

ブラームス弦楽四重奏曲 第3番 変ロ長調 作品67
ブラームス弦楽四重奏曲は3つしか残っていません。その中の第3番です。配布された解説によると、交響曲第1番と同じ時期に作られた曲だそう。ブラームス交響曲弦楽四重奏曲ベートーヴェンの偉大さを意識しすぎて重圧に悩みながら作ってきたようです。3つの弦楽四重奏曲の中でも第3番は比較的明るく、個人的には1曲目とアンコールに演奏されたモーツァルトの曲に少しだけ雰囲気が似ているように感じます。華やかな第1楽章で第1ヴァイオリンに聴き惚れ、メリハリがきいたブラームスらしい第2楽章を経て第3楽章のビオラのターン…ここはせっかくいいところなのに、私は過度に集中し続けてきたせいか胸が苦しくなって、しかし途中退席は迷惑になるので絶対に避けたくてハンカチで口を押さえてゆっくり深呼吸をしていました。もったいない…。第4楽章は第1楽章の雰囲気が戻ってきて、私の体調も立て直し演奏を最後まで楽しませて頂きました。

(アンコール)
モーツァルト弦楽四重奏曲第17番変ロ長調K.458「狩」より第4楽章
こちらも1曲目同様、病院の待合で静かに流れているタイプのモーツァルトとは違う迫力のある演奏でした。モーツァルトを自主的に聴くことは今まであまりなかったのですが、オーソドックスな「らしい」曲だけでなく一見「らしくない」曲も取り混ぜながら聴くと深みにハマれそうです。

休憩時間に周りを見渡した限り、観客はやはり年配のしかも慣れていそうな方が多かったです。そしてPMFの若手音楽家とおぼしき方達が楽器ケースを抱えて英語で会話しているのが印象的でした。教授陣の演奏を聴くのも学習の一環なのかもしれません。アンケートでは住まいや会場までの交通費、会期中にコンサートにいくら使う予定か等、音楽愛好家向けの項目が並んでいて、改めて自分の場違い感を思い知らされました(苦笑)。しかしたとえ理屈がわからなくても、本格的な生演奏を肌で感じて「よかった」と心から思えたので、聴きに行けて本当によかったです。もちろんせっかくの良い機会ですから、来年はもう少し勉強してから聴きに来たいと思います。


PMFリンクアップ・コンサート】2018/7/18 札幌コンサートホールKitara 大ホール
ニューヨークのカーネギーホールが行っている子供達向けの教育プログラム「リンクアップ」。PMFでも札幌市内の小学6年生を対象にしたコンサートを行っています。子供達は座って演奏を聴くだけでなく、一緒に歌ったり縦笛を吹いたりして参加します。司会が入り大きなスクリーンには歌詞や関連する動画も出ました。子供達がS席A席に着席し、観客はBC席。客席には子供達の保護者と見られる人達が多かったです。私は知り合いは一人も居ませんでしたが、このような試みに興味があったのとPMFオーケストラの生演奏を聴いてみたかったため、聴きに行きました。入場無料。

今回のテーマは "The Orchestra Moves" で、「動きながら演奏」「動きながら歌う」「人の心をさまざまに動かす」といったことを意識しながら進められました。はじめに司会のかたが出てきて進行についての約束事をした後、オーケストラメンバーが入場。チューニング中は画面に「チューニングです」と出ました。

出演
 札幌市内の小学校9校の6年生 約700名
 ダニエル・マツカワ(指揮)
 九嶋香奈枝(司会・ソプラノ)
 穴澤彩佳(ソプラノ)
 岡元敦司(バリトン
 PMFオーケストラ

プログラム
◆トーマス・キャバニス:Come to Play
リンクアップのテーマ曲だそうです。画面に大きく楽譜と歌詞が出て、全員で歌いました。

オッフェンバック:『天国と地獄』より「カンカン」
子供達には運動会でもおなじみのこの曲。画面には派手なドレスを着た女性達の華やかな踊り…ではなく、CGのマネキンがカンカンの動きを再現した映像が流れました。映画「フレンチカンカン」の有名なシーンを使わなかったのはなぜなのかが少しだけ気になりました。

ブラームス(シュメリング編):ハンガリー舞曲 第5番
作曲家の肖像写真が大きく画面に映し出されたのはブラームスだけでした。「ドイツの作曲家がハンガリーの舞曲を書いた」という説明。子供達は曲にあわせて手を大きく縦に振ってリズムをとることに。おそらく子供達の動きを置いていかないための配慮だとは思いますが、かなりゆっくりな演奏でした。

◆J. シュトラウスⅡ:美しく青きドナウ 作品314
大画面にはドナウ川やウィーンの映像。基本はオーケストラが演奏して、所々に子供達の縦笛が入りました。

ビゼー:歌劇『カルメン』から「闘牛士の歌」
最初はTシャツ姿だったバリトン歌手のかたが闘牛士に扮して客席後方から登場。マントを翻しながら、日本語で高らかに歌ってくださいました。所々子供達も一緒に歌うのですが、そこではさっと声を落としてくださいました。日本語で歌うのも、小声で歌うのもおそらく普段めったにないことなのでは?頭が下がります。

ストラヴィンスキー:バレエ組曲火の鳥」から
 イントロダクション
 カスチェイの踊り
 終曲
こちらは3曲続けて席に着いて鑑賞するスタイル。ピアノ奏者のかたが加わり、PMFオーケストラの皆様が本気の演奏をしてくださいました。子供達にとってはなじみが薄い曲なのか、拍手のタイミングを間違える子がちらほら。大丈夫、ここは学習の場。身を以て貴重な体験ができて儲け物だと思いますよ。

◆岡野貞一:ふるさと
全員合唱。国際色豊かなPMFオーケストラの皆様が日本の唱歌を練習して演奏してくださったことに感謝です。画面には参加した9校の小学校の映像が順番に映し出されていました。

◆フィーリョ:シダーヂ マラヴィリョーザ~すばらしい街~
客席にサンバのダンサーが何人か入ってきて、曲にあわせてダンスを披露。最後に賑やかな曲で締めくくられました。

出演者の皆様は片言の日本語でお話してくださり、とてもフレンドリーでした。曲ごとにその曲が生まれた国出身のメンバー紹介があって、団員からは歓声と拍手が。お互い知り合ったばかりなのにすっかり打ち解け合っているPMFオーケストラの皆さん。彼らの若さと情熱ある演奏、とてもよかったです。PMFオーケストラは各年の1ヵ月限りのスペシャルなチームで来年はメンバーが交代します。叶うことなら今年のメンバーでの本プログラムやリハーサルをもっと聴きたかったです。

学校でしっかり予習してきたのでしょうか?子供達は大変お行儀が良くて、それがかえって最初の方は心配ではありました。そんなに構えたら楽しめないのでは?と。しかしそれは杞憂だったようです。コンサートが進むにつれ、堅苦しかった雰囲気がしだいに楽しげな空気に変化していったのが見て取れました。子供達にはきっとプライスレスな経験になったはず。こんなに良いホールで良い生演奏と出会える機会がある子供達がうらやましいです。少し残念だったのは、まだオーケストラが退場する前に、客席で引率の先生達が子供達に指示を始めて帰るモードになってしまったこと。指揮者のかたがコンミスと握手していたのに誰も気にしていなかったのが気になりました。お見送りまでがコンサートです!来年度以降の改善に期待します。

そしてアンケートの「クラシック音楽に興味を持ったきっかけは?」の欄には「子供達とNHKアニメ『クラシカロイド』を見て」と書いておきました。こちらのアンケートは「初めて本格的な生演奏を聴いた人」を意識した内容のようでした。


【第462回 市民ロビーコンサート】2018/7/20 札幌市役所1階ロビー
PMFウィーン演奏会で一目惚れしたキュッヒル先生の演奏がまた聴ける!ということで、行ってきました。「第462回」とあるように、市役所の昼休みの時間帯にロビーで行われている恒例のコンサートのようです。私は初めて参加しました。入場無料。毎年7月はPMF教授陣がPMFのPRを兼ねて出演して下さるとのこと。そんな、世界的な演奏家がこんなところで(失礼)演奏をして、しかも無料で聴けるなんて!にわかには信じられないのですが、実際聴いてきたので間違いありません。私が開演10分前位に着いたところ、既に用意されたイス席は満席で、立ち見の人が大勢いました。やはり年配のかたが多いものの、未就学児の入場OKだったのでベビーカーの赤ちゃんや幼稚園に入る前の小さな子達も保護者に連れられて来ていました。

出演(PMF教授陣)
 ライナー・キュッヒル(ヴァイオリン)
 佐久間晃子(ピアノ)

プログラム
サン=サーンス(イザイ編):ワルツ形式の練習曲によるカプリース 作品52-6
騒々しいロビーの空気が瞬時に変わる、ヴァイオリンの高音が続く華やかな曲でした。この高音パートはおそらく下手な人が弾いたら耳を塞ぎたくなる音になると思われます。言うまでもありませんがキュッヒルさんの演奏には耳障りな音はなく、力強いのに優雅な旋律が心地よかったです。超絶技巧を駆使しているはずなのに、素人目からはすいすい演奏しているようにお見受けしました。やはり格が違う…。ピアノに比べてヴァイオリンのほうが目立ってはいましたが、今回はそういう曲なのでむしろそれでよいのでは?もちろんピアノも素敵で、こちらも一見して難易度の高さがわからない流れるような演奏でした。

◆プリホダ:「ばらの騎士」によるワルツ
配布されたプログラムの解説によると、この曲はR.シュトラウスのオペラ「ばらの騎士」に登場するワルツを集めてヴァイオリン用に編曲したものだそう。優雅なメロディで、蒸し暑い空間からいきなりウィーンに来たような気分に。私は実際にはウィーンに行ったことが無いのでイメージでしかありませんが。本来はオーケストラが演奏する曲なのに、ヴァイオリンとピアノで表現してくれるありがたさ。身構えてコンサートホールに行かなくても、こんな街中でこんな良い演奏が聴けることに改めて感謝します。

約20分程の演奏。暑い中、立ち見でしたがあっという間でした。もっと聴きたい!会場は拍手喝采。演奏者退場前に小さな男の子がトコトコ出てきてキュッヒルさんと握手した場面も。うらやましいぞ(笑)。

そしてアンケートの「クラシック音楽に興味を持ったきっかけは?」の欄にはやはり「子供達とNHKアニメ『クラシカロイド』を見て」と書いておきました。リンクアップ・コンサートのアンケートよりは「少しは音楽を聴く人達」向けの項目が並んでいた印象を受けました。


PMFオーケストラ東京公演ライブビューイング】2018/8/1 六花亭札幌本店ふきのとうホール
この日は東京のサントリーホールで今年のPMFオーケストラの最後の公演が行われました。その様子を札幌でリアルタイムに視聴できるライブビューイングに参加してきました。PMFでは初めての試みだそう。事前申し込み制で入場は無料でした。応募多数の場合は抽選だったようです。しかし客席に少し空席があったので応募者全員に整理券が配られたのかもしれません。勝手知ったるふきのとうホールではありますが、いつもの舞台に大きなスクリーンとスピーカーがでんとあって、なんだか知らない場所に来たような気持ちになりました。

出演
 ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
 デニス・ブリアコフ(フルート/PMFアメリカ)
 PMFオーケストラ

プログラム
ヴェルディ:歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲
つかみはOK!と感じられる導入にふさわしい曲でした。舞曲風の華やかさとちょっと不穏な雰囲気もあり、聴く方も心のウォーミングアップになりました。少しネット検索してみたところ、このオペラの筋書きはかなり血なまぐさい事件をもとにしているようですね。序曲ではそこまでの雰囲気は感じられませんでしたが、「何か起きそう」という期待が持てる曲と演奏でした。

バーンスタイン:ハリル
急な演目変更で大変だったことと拝察しますが、不安定な要素はどこにも見られない演奏でした。フルートの美しいメロディに時折入ってくる鞭の音が気になりましたが、こういう曲なんですよねきっと。配布の資料にはバーンスタインが「ノクターン」と表現した、とありました。それも相まって「祈り」が感じられる曲でした。今年の日本の夏は異常気象による自然災害が多かったことを意識した選曲だったのかもしれません。

マーラー交響曲 第7番 ホ短調
約80分の大作で、しかも演奏者が多い!きっと受講生全員が演奏に参加できる曲を選んだのかな?と思いました。こんな大仰な(語弊があったら申し訳ありません)交響曲を私は初めて聴くので、演奏が始まる前は少し不安でした。しかし演奏が始まるとそんな心配はどこかに吹き飛びました。個別の楽章について書くのは控えますが、この大人数で別々に奏でる音楽が合わさって一つの曲になるんですね。全員が同時に演奏するところでもけたたましさは感じられず、その迫力に圧倒されました。聴いている私に少し余裕ができたときは、普段オーケストラにいなさそうなギターとギターより少し小ぶりの楽器は何だろう?と思ったりもしました。最後は会場が割れんばかりの拍手喝采とブラボーの嵐!

正直に言うと、私は開始早々酔ってしまって特に前半はロクに聴けなかったです。中継は咳払いまで奥行きが感じられるほどリアルな音が聞こえてきたのに加え、映像が鮮明でスクリーン越しであるのを忘れてしまうほどでした。ただその映像が全体像をずっと映すのではなく、しょっちゅう視点を変えて奏者にズームインしたかと思うと指揮者の姿を大映しにしたり次の瞬間はずっと客席の後ろからだったり…個人的にこれについていけなくて。もちろんテレビ番組なら当たり前のことですし、席が固定されている本物のコンサートでは見ることができない奏者の表情や手元の動きがわかるのはありがたいこと。しかし音と映像がリアルすぎたため、コンサート聴いているはずなのにいつもと違う!と私の頭の中が混乱したのだと思われます。私は後半は「映像を全部追いかけるのはやめよう」と決めて、指揮者とコンミスの女性、新聞に載った道産子の打楽器奏者など、一部の奏者の動きを見ることにして後は音に集中しようと心がけました。

札幌はどこに行ってもお客さんのマナーが良いと私は感じていますが、今回に関して少し残念だったのは拍手がまばらだったこと。もちろんこちらの拍手やブラボーは演奏者には伝わりません。画面越しだとどうしてもテレビ番組を見ているような気分になるのもわかります。それでも純粋に演奏に感激し同じ時間を共有できたことに感謝したくて、私は拍手を送りました。

アンケートはライブビューイングに関する項目ばかりでした。私は「音響や映像は申し分ない」ことに加え、「画面の変化が多くて酔ってしまった」ことを正直に書きました。ライブビューイングは大変良い試みだと思います。もちろんその場にいて臨場感を味わえたら一番良いのですが、遠い場所での公演をリアルタイムにホールで聴けるのはありがたいです。私は来年も参加できればしたいと思います。酔わないコツは映像にのめりこみすぎないこと(苦笑)。覚えたのできっと次回はもっと楽しめるはず。

サントリーホールはカメラ越しで見た限りではKitaraにそっくりな印象でした。ホールの建築様式に何か共通点があるのかも?カラヤンが「音の宝石箱や~(意訳)」と言ったというサントリーホール、機会があれば実際にコンサートを聴きに行って音の良さをその場で体感してみたいです。

本来なら札幌で同じ演目を演奏するGALAコンサートやピクニックコンサートを聴きに行けたらよかったのですが、あいにく都合がつきませんでした。ラストの公演となる東京公演、本当に素晴らしかったです。約1ヵ月にわたるPMF、大変お疲れ様でした。ほんの一部のプログラムでも聴きに行けて本当によかったです。若い音楽家の皆様とまた何らかの形でお目にかかれるのを楽しみにしています。

 

最後までおつきあい頂きありがとうございました。


※この記事は「アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログ(http://nyaon-c.hatenablog.com/)」のブロガー・にゃおん(nyaon_c)が書いたものです。他サイトに全部または一部を転載されているのを見つけたかたは、お手数ですがお知らせ下さいませ。ツイッターID:@nyaon_c