アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログ

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『クラシカロイド MUSIK Collection Vol.4』および原曲集4(2017/12/13発売) ざっくりレビュー

ムジコレ4と原曲集4、発売日から時間が経ってしまいましたが(しかも5の発売日がきてしまいましたが・汗)ざっくり感想を書きたいと思います。5ではもう少し早くアップしたいと考えています。

 

 

ムジコレ4のジャケット絵はショパン、リスト、シューベルトの3人のクラシカロイドたち。Amazon限定の着せ替えジャケットは「真夜中のクラシカロイド」期間中に公式HPのトップに出ていたベトとモツの絵でした。


いやあ、ムジコレのある生活はいいですね!我が家では子供と出かける移動の車内はいつもムジコレをかけています。今まで発売された1から4まで、上の子は歌詞カードを見なくても歌えるまでになっています。私、『クラシカロイド』はキャラもお話も好きですが、なによりも「ムジーク」が好きなのでやはり何度でも聴きたいです。CDのフルサイズならテレビサイズでは聴けなかった部分が聴けるのに加え、歌詞を確かめることもできるのがうれしい。これからも新しいムジコレが欲しいので、『クラシカロイド』はこの先もずっと良い形で続いて欲しいと願っています。

 

 

 

原曲集4のジャケット絵は麗しいリスト様です。モデルはマリア・カラスのようです。

私、今までムジコレと一緒に原曲集も必ず購入しています。まずジャケット絵がステキ!ブックレットの簡単な解説と挿絵も楽しみ。長い曲が抜粋なのはちょっと残念ですが、いずれも良い録音が集められていると思うので入門編には良いと思います。我が家の場合は子供がムジークと対応する部分を聴いて確かめていて、自然と原曲に触れている形に。私は気に入った作曲家や演奏ばかりを聴く傾向にあるので、様々な作曲家や演奏に触れるよいきっかけになっています。そもそも私が自主的にクラシック音楽を聞くようになったのは『クラシカロイド』を見始めてからなんですけど(てへぺろ←殴)。いずれにせよすべて「きっかけ」であり、興味を持った曲については別の録音を聴いてみようと発展していく流れになるのですよね。『クラシカロイド』はさすが教育アニメ!

なお、原曲集4の解説に一部誤りがあったとのことで、発売元のワーナーミュージック・ジャパンが修正版ブックレットを送付しています。必要なかたは以下のリンクからどうぞ。

wmg.jp

ちなみに私の手元には届いています。発売元が公表していないので詳細は省きますが、ショパン「雨だれ」の解説部分で2つ修正点を見つけました。他にもあるかもしれません。

では曲ごとの詳細に入ります。私は音楽についてきちんと勉強したわけでは無いので、素人コメントであることをご了承ください。また原曲集については主にムジークとの聞き比べの視点と「解説」について触れます。また、該当ムジークが初登場した放送回のレビュー記事へのリンクをはりましたので、お時間あるかたはあわせてお読み頂けますと幸いです。


出発進行!!伝説へ ~新世界から第4楽章より~
作詞:みく 作曲:Antonin Leopold Dvořák 編曲:千聖
アーティスト:千聖(Vocal:みく)
<原曲>
ドヴォルザーク交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」 ~第4楽章:アレグロ・コン・フォーコ
へルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

2期1話(『クラシカロイド』第1話(第2シリーズ) カバと弟と音羽館 感想)で登場。
イントロの「Hi!」の合いの手を入れるところからすでにテンション高いこのムジーク。これだけロックなムジークでありながら、歌の主旋律もバックに流れるサブのメロディも有名な原曲のメロディを活かしていて、曲のラストまで原曲の最終部分がきちんと盛り込まれています。「♪シュシュポポ」は最初に聞いたときは驚いたけれど、もう歌詞がないInstや原曲の該当部分もそうとしか聞こえない罠。個人的に好きなのは「♪なーつーかしいようなー」から始まる部分のバックに流れるメロディ。控えめではあるものの、速いテンポで弦楽器が奏でる原曲のメロディ(ここ、私は力強いホルンも含めて好きです)が盛り込まれているのかなと。Instでは歌の主旋律部分をギターで演奏。ブックレットのスタッフ欄を確認する限りでは、ムジークPの千聖さん自ら演奏なさっていると思われます。


無敵のソナタ交響曲第7番より~
作詞:高橋久美子 作曲:Ludwig van Beethoven 編曲:布袋寅泰
アーティスト:布袋寅泰(Vocal:西川貴教
<原曲>
ベートーヴェン交響曲第7番 イ長調 作品92 ~第1楽章:ポーコ・ソステヌート - ヴィヴァーチェ
リッカルド・ムーティ指揮 フィラデルフィア管弦楽団
ベートーヴェン交響曲第7番 イ長調 作品92 ~第4楽章:アレグロ・コン・ブリオ
リッカルド・ムーティ指揮 フィラデルフィア管弦楽団


2期2話(『クラシカロイド』第2話(第2シリーズ) マイリトルブラザー 感想)で登場。
布袋さんのムジークは、布袋さんのカラーを発揮しながらも原曲の印象的な部分をうまく取り入れているのが好きです。「♪心のタクトよ踊れ」の後から「♪チャンスは~」までの間や、「♪無敵のソナタ」の後の長めの間奏が、テレビサイズではばっさりカットされているのがもったいない。これはぜひムジコレのフルサイズで聞くのをおすすめします。ボーカルは信頼の西川ニキで、最後の「じゃかじゃん!」までたっぷりの声量で聴かせてくれます。作詞は第1シリーズでは森雪之丞さん固定だったのが、今回は高橋久美子さんです。全体として少年への応援歌になっています。「♪いつでも私を飛び越えていくがいい」と言いながら、間髪入れず「♪負ける気はしないけど」と言うあたりベトさんらしい(笑)。ちなみにベト7はアニメ『のだめカンタービレ』でも初期のエンディングテーマ(原曲ではなくアレンジ)になっていたので、そちらと聞き比べるのも面白いかもしれません。「♪チャンスは~」にあたるところを、のだめ版は女声で「らーらららー」と高音が印象的な歌い方をしています。


ラブゲーム大作戦 ~フィガロの結婚より~
作詞:tofubeats 作曲:Wolfgang Amadeus Mozart 編曲:tofubeats
アーティスト:tofubeats(Vocal:遠藤瑠香、藤城リエ)
<原曲>
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
ネヴィル・マリナー指揮 アカデミー室内管弦楽団


2期3話(『クラシカロイド』第3話(第2シリーズ) ひと目会ったその日から 感想)で登場。
ボーカルが女性2人なので、まさに合コンで海月や詠子・美衣子・椎子がわいわい言っているような雰囲気のある楽しいムジークです。「♪うーラブラブ」はカラオケで合いの手を入れて楽しめそう。「ラブオール」は0対0のことだとは気付きませんでした(※引き出し皆無)。そしてテレビサイズでは「♪お兄さんお姉さん」だけだったのが、フルサイズだと対象者が増えていたのに軽くビックリ(笑)。私の原曲の聞き込みが足りないのか、原曲の旋律はイントロ部分と間奏部分およびラストで確認出来たものの、他ではどこに使われているのかよくわかりませんでした。原曲集の解説によると「冒頭の細かく動く5つの音がムジークの旋律のもとになっています」とのこと。確かに「♪君と話すと」をうんと早口で歌うと、冒頭のメロディに聞こえるかも?作り込まれているんですね…気付かず申し訳なかったです。オペラの大掴みあらすじがほんの少しだけありましたが、いつかは必ずオペラそのものを見てみたいです。


小犬のカーニバル ~小犬のワルツより~
作詞:EHAMIC 作曲:Fryderyk Franciszek Chopin 編曲:EHAMIC
アーティスト:EHAMIC
<原曲>
ショパン:ワルツ 第6番 変ニ長調 作品64-1「小犬」 〈小犬のワルツ〉
ディヌ・リパッティ(ピアノ)


2期4話(『クラシカロイド』第4話(第2シリーズ) フィーバー!レッツぷーぎー! 感想)で登場。
ワルツをカーニバルにしてしまうエハミックさんのセンス、大好きです!原曲もかわいらしいイメージですが、アレンジはカワイイにプラス楽しい。エハミックさんがツイートによると実はボーカロイド50体(!)登場させているそうですね(※リンクは第2シリーズ4話感想にあります)。歌詞にはボルゾイやマスティフなど犬の種類がたくさん登場して、声も歌詞も賑やか。歌詞で「わんわん」と歌うところやリアルに犬の鳴き声が入るところ、原曲の該当部分もそういうふうに聞こえてくるから不思議。歌の1番を聴いてこれならカラオケで歌えるかも!と思ったのも束の間、2番がものすごく早くなるのでやはりボーカロイドには敵いません(笑)。Instで主旋律を演奏している楽器は、前半がスチールパン(?)で後半がヴァイオリンでしょうか?違和感なくうまく融合している印象です。
ちなみに私が「小犬のワルツ」で思い出すのは、往年のアニメ『タッチ』。私が子供の頃に見ていた数少ない番組の一つです(※年がバレる)。南ちゃんの新体操のBGMが「小犬のワルツ」や「英雄ポロネーズ」だったのを覚えています。他にもショパンの曲が使われていたかもしれませんが、記憶があやふやです。


Life is beautiful ~ザ・グレートより~
作詞:IMMI 作曲:Franz Peter Schubert 編曲:A-bee
アーティスト:シューベルト(CV:前野智昭
<原曲>
シューベルト交響曲第9番 ハ長調 D944 「ザ・グレイト」 ~第1楽章:アンダンテ - アレグロ・マ・ノン・トロッポ
ジョージ・セル指揮 クリーヴランド管弦楽団

 

2期5話(『クラシカロイド』第5話(第2シリーズ) 偉大なる男 感想)で登場。
シューベルトのムジークはシューさん(中の人は前野智昭さん)が歌うようですね。前回ヒップホップだったのが今回はレゲエとジャンルが違うにもかかわらず、今回も見事な歌声を聴かせてくだいました。ありがとうございます!番組中の「のばら」や「ます」のハミングもいつか必ずボーナストラックに入れて頂けたらうれしいです。
原曲の冒頭にてホルンが吹く旋律が、ムジークではずっとバックで繰り返される土台になっているのですね。また、原曲で最初はホルンのみで静かに入ったのが最後の方で全員合奏になる形式も、ムジークでは最後の方で「♪ラーラーラー」の合唱が入ってくることでだんだんと盛り上げていく形にしている。原曲の主旋律と構成を活かしていて、いやあすごい。クラシックのレゲエアレンジってどうやるんだろう?と一瞬でも思った過去の私を殴りたい。シューさんのムジークPは毎回交代するスタイルですが、今回のプロデューサーによる違う曲のアレンジも聴きたいなと素直に思いました。歌詞も世界平和と人類皆兄弟を誇らしく歌っていて、世界中の人々から支持された「ザ・グレート」にふさわしい。「天国的なおっさんびゅー」に聞こえるところ、「オーサムビュー(awesome view)」=「素晴らしい眺め」のようですね。awesomeは「畏れ多い」といった意味もあるようです(※ありがとう翻訳ソフト)。
原曲集のブックレットについて、曲そのものの解説は良いとしても第2シリーズ5話の解釈はやはりそうなるの?と個人的には寂しくなりました。このムジークが良いだけに本当に残念。一度限りのオファーを受けた編曲と作詞のかたが物語をどう感じたのかが、私はいまだに気がかりでなりません。


雨だれと憂事(うれいごと)
作詞:EHAMIC 作曲:Fryderyk Franciszek Chopin 編曲:EHAMIC
アーティスト:EHAMIC
<原曲>
ショパン:プレリュード第15番 変ニ長調 作品28-15「雨だれ」
モーラ・リンパニー(ピアノ)

 

2期9話(『クラシカロイド』第9話(第2シリーズ) ○(まる)のない世界 感想)で登場。
ムジコレのブックレットによると、ボーカロイドはギャラ子で、コーラス部分は相良心さん。原曲でも印象的な「雨音を思わせるラ♭=ソ♯」がムジークでもずっとバックに流れていて、曲が終わる直前に一度「雨音が止まる」のもきちんと反映されています。ムジークではそれでけでなく、所々でレコードが擦れるような音が混ざりそれも雨音のように聞こえます。圧巻は間奏部分です。ギターが素敵すぎて。合わせて使われている楽器が私にはわからないのですが、冷たい雨が降る北の大地を思わてくれるような広がりが感じられて好きです。Instで主旋律を演奏している楽器はヴァイオリンでしょうか?歌詞は書いてある言葉通りの意味で捉えるのではなく、おそらく暗喩なのだと思われます。その意味するところについては今の私がきちんと読み取れている自信はないので、ここで書くのはやめておきます。
私事の余談になりますが、実は私がショパンの曲を知ったきっかけはクラシックギターだったりします。クラシック音楽好きの父は様々なレコードを聴いていたものの、ほとんどが管弦楽ピアノ曲ベートーヴェンの代表的なピアノ・ソナタくらい。ショパンの曲は叔父(父の妹の夫)が趣味で弾いていたクラシックギターで、それこそ『クラシカロイド』第1シリーズで登場した曲や「別れの曲」「ワルツ第7番」等を知りました。「雨だれ」は記憶にないのですが、もしかするとショパンクラシックギターと相性がいいのかも。


愛の鐘 ~ラ・カンパネラより~
作詞:麻倉真琴 作曲:Franz Liszt 編曲:浅倉大介
アーティスト:浅倉大介(Vocal:貴水博之
<原曲>
リスト:パガニーニによる大練習曲 S141 ~第3番 嬰ト短調ラ・カンパネッラ
太田糸音(ピアノ)〈新録音〉


2期10話(『クラシカロイド』第10話(第2シリーズ) リストvs.リスト 運命の鐘(ゴング) 感想)で登場。
原曲における「鐘の響き」の高音レ♯がテクノだとこんな感じになるのですね。イントロ部分からインパクト大です。個人的には電子音の高音は苦手な部類に入るのですが、このアレンジだとすっと入ってきました。高音が印象的なムジークではあるものの、Instを聴くと全部が高い音で構成されているわけではなく、低い音が下支えしてくれているのがわかります。そして現世で女性になっているリストさんが男性だった過去と向き合うお話のムジークだったので、男性Vocalがハマる!ボーカルの貴水博之さんはムジークPの浅倉大介さんとaccessという音楽ユニットを組んでいるのだそう。音域広くて高音はもちろんのこと、低音も曲のメロディと当たり前のようにシンクロしています。素晴らしい!作詞は第1シリーズから引き続き麻倉真琴さん。1番では過去の自分と向き合い、2番では「鏡の世界」にいる葵理栖斗とも対峙しているように感じました。

 

なお原曲集には以下も収録されています。

<原曲>
リスト:愛の夢第3番 変イ長調
太田糸音(ピアノ)〈新録音〉


ラ・カンパネラと同じ太田糸音さん演奏の新録音で「愛の夢第3番」も収録されています。こちら、番組内での対戦相手である葵理栖斗が弾いた曲です。この曲は第1シリーズでムジークになっており、原曲集1には別の録音が収録されています。聞き比べてみるのもよいですね。

 

やってらんない気分♪(Bonus track)
作詞・作曲:つんく 編曲:平田祥一郎
アーティスト:CLASKEY:KLASKY(矢田喜多&月元しょうこ)


バダジェフスカのパートを歌う歌手かたが交代、クラクラのアイドル曲も新メンバーで歌ったものを収録してあります。第1シリーズでは何度も聞いたこの曲、第2シリーズでは19話まで放送された今現在まで一度も登場していませんね。最後の「だども、やってまうねん」が超絶カワイイです。


ムジーク原曲について色々と知りたいかたには「クラシックの名曲解剖 (図解雑学)」(編著:野本由紀夫)をおすすめします。感想文を別途アップしていますので、よろしければそちらもお読み下さい。

 

nyaon-c.hatenablog.com

 

最後までおつきあい頂きありがとうございました。


※この記事は「アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログ(http://nyaon-c.hatenablog.com/)」のブロガー・にゃおん(nyaon_c)が書いたものです。他サイトに全部または一部を転載されているのを見つけたかたは、お手数ですがお知らせ下さいませ。ツイッターID:@nyaon_c