アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログ

アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログです。

『ジャジャジャジャーン!(2)』田中マコト(著) 読みました

今回はマンガ『ジャジャジャジャーン!(2)』を紹介します。2017年7月14日発売です!シリーズはこちらで完結だそうです。

ジャジャジャジャーン!(2)<完> (マガジンエッジKC)

ジャジャジャジャーン!(2)<完> (マガジンエッジKC)

 

 
1巻が好きなので、続きをとても楽しみにしていました。ネットで予約して、発売日の翌日には手元に届きましたよ!早速息子に奪われて、先に息子に読まれてしまいましたが…。1巻の紹介記事のリンクを貼っておきますね。

nyaon-c.hatenablog.com

そして今回2巻の発売に合わせて、NAXOSさんによる田中マコトさんへのインタビュー記事が公開されています。プレイリストまで用意するなんてさすが。こちらぜひお読み下さい。

田中マコト スペシャル・インタビューズ - NML ナクソス・ミュージック・ライブラリー


著者の田中マコトさんはとても気さくなかたで、ツイッター上では私も何度か会話させて頂きました。音楽家をマンガにする、というのは知識と経験をふまえた上でさらに文献にあたりよく研究しないと出来ない仕事だと思います。実際、マンガの巻末には参考文献が小さな字でぎっしり。お若いのにすごいです(※偉そうにスミマセン)。

過剰なネタバレは避けたつもりですが、内容に触れる部分は念のため畳みました。続きは「続きを読む」からお進み下さい。

 (以下ネタバレあり)
ゴメンナサイ、今回は辛口コメントがメインです。期待しすぎた私が悪いのです。私の批評はあくまで「今の」私が感じたことですし、おそらく私が気にしすぎなので、鵜呑みにしないでください。それでもよろしければ、以下お読みください。

1巻のノリと変わらず、音楽室の肖像画の中からひょっこり出てくる音楽家たちがドタバタギャグを展開します。名前は知られていても実際の人物像はよくわからないヘンデルパガニーニは、それぞれ1話まるまる使ってしっかり取り上げられています。バッハは相変わらずお金儲けに余念が無いです。滝廉太郎はさまざまな場面で暗躍しています。私が大好きなリスト様は、廃校で再会できました。でもホラー回よ、ぎゃあああ!また、音楽教育および音楽ビジネスの闇の部分や「自称クラシック音楽ファン」への皮肉もありました。タイムリーな使用料問題もこっそり仕込まれていましたので、興味のあるかたは読んで探してみてください。ベートーヴェン交響曲第10番はどうなったのかは、読んでからのお楽しみに。

私のイチオシはブラームスの回です。バッハ、ベートーヴェンが登場して「ドイツ三大B」が揃っているのが嬉しい。それにテーマが「ブラームスは偉大な音楽家の自筆譜コレクターだった」ことなんです。これ、あまり知られていませんがブラームスの功績の一つだと思います。ギャグを展開しながら、ちゃんと為になりますよ。素晴らしい!ちなみにクララ・シューマンへの恋については巻末の番外編で紹介されていました。

(はい、褒めているのはここまでです。続き、本気で行きます。この作品が好きなかたには本当に申し訳ないです。)

逆に「これはない」と思ったのはシューマンの回。評論家としても活躍した彼がシューベルトのキャッチコピーを考えるのですが、いずれもただの悪口にしか聞こえず普通につまらなかったです。細かいことを言えば、シューマンシューベルトを発掘した人でもあるので設定自体がナンセンスですが、まあそこは目をつぶるとしても。disりを笑いに昇華させるのって、おそらく高度なテクニックが必要なのでは。詳しくは存じませんが、例えばある芸人さんによる「おしい!広島県」は上手いと思います。悪口で終わらず愛が感じられるからかな?

話を戻します。極め付きはこれです、「シューマンは幼女趣味」といった趣旨の発言(※一応伏せ字にはなっています)。根拠は妻クララ・シューマンとの初対面が本人18歳・クララ8歳だったから。これはひどすぎます。私、「クラシック警察」の仲間入りは嫌ですし、そもそも大した知識はないのであまり目くじらを立てたくないのです。でもこれは悪質な曲解では?少なくとも土下座して済む問題じゃないですよ。だってクララ14歳(※当時なら既に子供では無い年齢でしょう)のときに二人の恋は始まるんですよ。ちなみにロベルト・シューマンはクララより前に貴族の令嬢と恋仲となり、破局しています。なので少女時代のクララは恋愛対象では無かったのです。私はたまたまシューマンのことを調べて知っていたからよかったものの、予備知識ナシの状態でマンガを読んだら信じたかもしれないと思うとゾッとします。気付いていないだけで他にもこんな場面はあるのでは、と考えると作品全体を素直に読めなくなりますよ。厳しいですが、マンガの推薦コメント依頼が無視される理由がわかった気がします。

そんなカタイことを言うなよギャグだろ?という見方は確かにあるでしょう。それはわかります。事実私は『クラシカロイド』が大好きなわけですから。史実との乖離は本質的には大した問題ではありません。ただ、せめて初心者に変な誤解を与える表現は控えて欲しいです。そして相手が著名な音楽家かどうかは関係なく、ネタにする人物に対してもう少し愛が欲しいです。そうでなければ笑えません。

あと、モーツァルトの妻コンスタンツェの悪妻ネタはいい加減しつこい。もう飽きました。パートナーを貶めると本人も同時に下げられている気がするのは私だけ?仮に「実在した人物」ではなく完全オリジナルキャラだったとしても、誰かを貶める種類のギャグは私には無理なんだと再認識しました。♪そんなふうに育ってないもーん♪

生意気を言っているのを承知の上で色々書きました。ただ、本心を隠して偽りの美辞麗句を並べるほうが失礼だと考え、想いを正直に述べたつもりです。これが今の私の精一杯です。でも私は今でも田中マコトさんのファンです。このシリーズに登場しない音楽家を今後どのように描いてくださるのか純粋に興味がありますし、『クラシカロイド』の放送内容に合わせてツイッターで披露してくださるイラストと豆知識もいつも楽しみにしています。これからも応援しています(本当です)!

長くなりました。今回も最後までおつきあい頂きありがとうございました。